アイディア・表現二分論

米国のアイディア・表現二分論は横割りなのに対し、日本は実用的な産業財と文化的な芸術品で分ける縦割りの発想が強い。

アイディア・表現二分論(あいでぃあ・ひょうげんにぶんろん、別称: アイディアと表現の二分法理、英語: Idea-expression dichotomyまたは英語: Idea-expression divide)とは、知的財産権に関する概念であり、創作物や発見などを産業財産権 (特許権商標権などの総称) と著作権のどちらで保護すべきかを切り分ける考え方の一つである。アイディア・表現二分論は、産業財産権の対象が「アイディア」そのもの (思想、概念や事実発見などを含む) とする一方、著作権の対象はアイディアの「表現」であると捉える法理である。

また、一括りにアイディアや表現と言っても、すべてが法的に保護されるわけではなく、一般社会によるアイディア利用の自由が優先し、特許権や著作権の権利者による独占が制限されることがある。さらに、創作物や発見の中には、それがアイディアなのか表現なのか、完全に分離するのが難しいものも存在する。その際には、アイディア・表現二分論から派生した「マージ理論」(英語: Merger doctrine) や「ありふれた情景の理論」(フランス語: Scènes à faire) が適用される。

アイディア・表現二分論とその付随理論は、主に欧米の著作権法や裁判所による判例で採用されているものの、日本の著作権法には完全に適用されていない。